システムエンジニアの仕事はただお客様の求めるシステムを作ればいいというものではありません。
多くの人が絡んで一つのシステムを作りますし、複数の会社が絡んでいることもあります。
そのため、きちんとした会話が出来ることが求められます。
自分も新卒でシステムエンジニアの仕事を探している時、面接を受けた会社から「コミュニケーション力に自信はありますか?」と聞かれ、「自信ありません」と回答してしまい、不採用になった経験があります。
それくらい、システムエンジニアの仕事というのはコミュニケーション力が重視されるものであるため、システムエンジニアで食べていきたいという方は必ず最低限のコミュニケーション力は持っていた方がいいでしょう。
そもそもコミュニケーション力とは何か?

コミュニケーション力を一言で例えると「報連相」です。
報告、連絡、相談の3つのことですね。
進捗状況、発生した問題、分からない所や疑問点、これらをしっかりと上に報告できるかどうかです。
一番問題なのは自分が思っていたことを自分で抱え込んでしまうこと。
自分の思い込みで、誰にも相談せずに仕事を進めてしまうことです。
何も報告や連絡、相談がなければ、その人が何をやっているか、上の人が把握して管理することが出来ないのです。
この記事を書いている自分がこれをやるタイプだったため、他の人の支援を受けながらもきちんと仕事をやり遂げられるようになるにはかなり時間がかかりました。
システムエンジニアの仕事は一人でやるものではなく、誰かと一緒に仕事をすることが多く、チームで仕事をすることが多いです。
そのため、周囲の人ともうまく会話して、自分が担当している個所だけではなく、自分が担当している個所に関係がある箇所を担当している方ともきちんと連携を取っておく必要があります。
そのためには、会話することが欠かせません。
些細なことでもいいので、誰かに相談する、上に報告する、それがシステムエンジニアに求められるコミュニケーション力です。
コミュニケーション力と言っても口下手であっても文章で伝えられるなら問題はない
コミュニケーション力と言うと、話すのが上手で、なんでもうまく話せる人を思い浮かべる方もいると思いますが、話す力はそれほどなくても、システムエンジニアとして食べていくには困らないです。
例えば、営業のように人を引き付けるような話し方で自社製品をアピールするほどの話す力は求められません。
また、口下手であっても必要なことを伝えられる姿勢や能力があれば、システムエンジニアに必要なコミュニケーション力が不足しているとは言えません。
最近はチャットで連絡を取り合う職場も多いので、チャットできちんと会話が出来れば特にコミュニケーション力に問題がなく仕事が出来ると評価されることも多いです。
なので、話す力が弱くてもチャットでしっかりとコミュニケーションが出来るのに「コミュニケーション力に自信がない」と採用時の面接で話してしまうと損をしてしまいますので、最低でも「人並みのコミュニケーションは取れます」と話しておくと良いでしょう。
若い方はチャットでの会話に慣れていると思いますので、チャットの会話できちんと相手にしっかりと伝えられる能力があればコミュニケーション力に問題があるとは言えません。
場合によっては口頭で相談する必要がある時もありますが、きちんと内容が相手に伝わる話し方が出来れば問題ないです。
明るい話し方や営業レベルの高い会話力はシステムエンジニアには特に求められません。
要件定義の段階では客先の人との会話になることもありますが、伝えられなかった部分はメールなどでフォロー可能ですし、きちんと社内で決まったことを資料化して報告する基本を外さなければ、問題なく伝わることでしょう。
大手で上流工程を扱うシステムエンジニアだとプレゼンテーション力を鍛えられると、自分が学生だった頃のOBから聞いたことがあります。
確かにお客様に近い立場になればなるほどこの能力が必要ですが、プレゼンテーション力の養成もコミュニケーション力が基本にあれば伸ばすことが出来ます。
どうやって説明資料を作るか、どうすればわかりやすい表現が出来るか、何を書けばいいか、自分で考えたことを先輩や上司に相談しながら一つずつ解決していけばいいのです。
プレゼンテーションの説明のし方も、社内で何度か練習して得られたフィードバックを取り込んで改善していけばいいので、入社当日から求められるかと言うとそうではありません(但し、中途の場合は30代前半を過ぎると即戦力でプレゼンテーション力を求められます)。
基本的に報連相をしっかりしておけばコミュニケーション力は問題ない
上記で見てきた通り、システムエンジニアとして求められるコミュニケーション力は報告、連絡、相談の報連相が基本です。
お客様と会話する要件定義の段階での会話は、要件定義に参加しない場合は特に求められることはありません。
また、お客様にプレゼンテーションする能力も同様です。
これらが求められる機会が来た時も最初は誰かがフォローに回り、いきなり一人で説明させられることはあまりないと思うので、報連相が基本であることを忘れずに、積極的に学んでいく姿勢を見せながら、先輩や上司と連携を取り、自分の実力で出来る最大のものを作ってお客様にぶつけてみるという姿勢で、挑戦してみるようにしましょう。
今回の記事はここまでとなります。
また次の記事でお会いしましょう。