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SES、派遣の事前面談はグレーゾーンではあるが、案件に参画するかの判断材料としての利用価値はある

SES、派遣の事前面談はグレーゾーンではあるが、案件に参画するかの判断材料としての利用価値はある
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よく、SESや派遣契約で面談は違法だと言われることがあるのですが、SESは準委任契約ですので、事前面談を行うことは問題ありません。

しかし、派遣契約で事前面談を行うと法律でNGとなってしまいます。

ただ、慣習的に派遣契約でも顔合わせと言った名目で事前面談を行っているのは事実です。

ここでは事前面談の違法性にどうこう言うのではなく、うまく利用して参画したい案件かどうかを見極める重要な判断材料として利用しようということをお話しします。

事前面談の内容と流れ

事前面談の内容と流れ

事前面談はおおよそ以下の内容と流れで行われます。

  1. 出向先による案件の説明
  2. 自分の職務経歴、経験言語やスキルなどの説明
  3. 出向先の方への質問

まず、面談ではどんな案件かを出向先の方から説明を受けます。

どんな顧客にどんなシステムを作るのか、そして、募集している担当者はどのような仕事を行ってもらうかについて大体15分程度の説明があります。

この中で、どんな言語を使ってどんなフレームワークを使って、どんなシステムを作るのか、またはどんなシステムを運用するのかを詳しく話してもらえます。

その後、こちらからその案件に関係するところを中心に今までどんな業務を行ってきたか、どんなスキルを持っているかをお話しします。

そして、最後に質問があるのですが、ここで出向先の現場について何か聞きたいことを聞いておき、案件参画時にお互いの齟齬がないようにしておきます。

質問内容としては事前にどんなことを学んでおけばいいか、残業がどれくらい見込まれるか、求める人材で特に重要視しているところはどこか、現場の雰囲気が自分にとって働きやすい環境であるかを聞いておけばよいでしょう。

大体こんな感じで30分程度(長くて1時間かかるものもありましたが)話して終わりです。

最近ではリモートでの面談も増えて、より面談のやりやすい環境が整ったと思っています。

事前面談はなぜ行う必要があるのか?

事前面談は出向先と派遣される人、または準委任で仕事を請けるチームとの案件に関する様々なことのすり合わせのために行われます。

こちらは、案件の内容を聞いて、使用するプログラミング言語やフレームワーク、データベースが持っているスキルとマッチしているか?

出向先の方は、面談相手のスキルや経験を考えて案件を成功させることが出来るか?

と言う感じで、お互いに案件とスキルがマッチしているかを確認する場になっています。

出向先が抱えている案件は納期に遅れて炎上することは望んでいませんし、成功してクライアントからの信頼を得たいと考えています。

ですので、お互いがお互いを知るために事前面談を行う必要が出てくるのです。

面接のような露骨な応募者の選別とは異なり、少しフランクな雰囲気で聞けることが多いので、しっかりこちらからも確認したいことはもれなく確認しておきましょう。

事前面談は出向先が一方的に参画を拒否する場ではない

事前面談は出向先が一方的に参画を拒否する場ではありません。

こちらにも案件に参画するかどうかを判断する権利があります。

これが一方的に案件を取り扱っている出向先だけが拒否権を持っていると違法となる場合がありますので、大体はこちらから断ることも出来るようになっているはずです(はずですと書いたのは、まともな企業ではない場合、派遣契約でもこちらに拒否権がない場合もあるからです)。

そのため、案件の内容を聞いてどうも合いそうにない場合や、面談の雰囲気が威圧的だったり、上からな態度が目立った場合は営業に話して、参画を希望しない旨を伝えると良いでしょう。

まともな会社や営業だったらまた別の案件を探してくれます。
まぁ、無理やり面談した案件に押し込むような営業がいる会社もあるらしいので、そういう会社に入ってしまったらなるべく契約を短期で終了するように動くか、退職を申し出るしかないですね・・・。

事前面談は面接と少し違うので、うまく活用して自分に合う案件かを見極めることが重要

事前面談は案件を抱える出向先と案件を担当する予定の人とのミスマッチをなくすのに重要なものです。

こちらもうまく活用しない手はありません。

ただ、背伸びして無理して自分を大きく見せる必要はないです。

無理してアピールしてしまい、いざ案件に参画すると自分に求められないスキルを求められる。

そうなると、苦労するのは自分自身です。

なので、自分が出来る範囲のことをアピールし、どのスキルが重要で勉強する必要があるか、現場の仕事のやり方や雰囲気などをしっかり確認し、自分にとって働きやすい環境であるかをしっかり見極めることにしましょう。


最近はコンプライアンスに厳しい会社が多いので、出向先でパワハラを受けるというのはあまりありません。

大体はまともな案件であることが多いので、それだけは救いですが、プロジェクトによっては最初に説明した内容以外のことをやらされ、マルチタスクが多くなって自分に合わなくなってくることもあります。

そうなった場合も、営業に相談して案件からの退出や仕事の内容を変えてもらうことも交渉できるので、困った時は営業に話してみるといいでしょう。


SESや派遣契約の場合、自分に適した案件に参画したい場合は事前面談を最大限活用することが重要です。

営業はスキルと経験にマッチした案件を紹介してくれると思いますが、実際に話を聞いてみないと分からないことは結構あります。

なので、分からないことはしっかりと面談の場で明らかにして、そのうえで案件に参画したいかどうかを考えればいいと思います。

今回の記事はここまでとなります。
また次の記事でお会いしましょう。